「メタル・ゴッド」と呼ばれ、すべてのヘヴィ・メタル・バンドからリスペクトされる存在、ジューダス・プリースト。1974年にイギリスはバーミンガムにて結成された彼が同年リリースしたデビュー・アルバム『ロッカ・ローラ』が、発売50周年を記念して、リミックス&リマスターを施して再登場。
1974年当時、ロブ・ハルフォード(ヴォーカル)、グレン・ティプトン(ギター)、イアン・ヒル(ベース)、K.K.ダウニング(ギター)、そしてジョン・ヒンチ(ドラムス)という20代の若きミュージシャン5人組のグループにすぎなかった彼らは資金が限られていたため、費用のかからない夜間の時間帯にスタジオでレコーディングを行なった。ブラック・サバスをプロデュースしたロジャー・ベインの指導の下、このレコーディング・セッションを経て、デビュー・アルバム『ロッカ・ローラ』は誕生した。
しかし、バンドは『ロッカ・ローラ』のミキシング、マスタリング、そしてそのチェックには関与しておらず、ロブ・ハルフォードはそのサウンドを聴いた瞬間、「がっかりした」と認めている。その後数十年間にわたり、バンドは『ロッカ・ローラ』について発言権を持たなかったが、1974年にジューダス・プリーストと契約したGull Recordsが、所有する2枚のアルバム『ロッカ・ローラ』と『運命の翼(Sad Wings of Destiny)』のマスターテープと出版権を、グレン・ティプトンの音楽出版社であるReach Music Publishingに売却。そして、保管されていたオリジナルのマルチトラックテープが発見され、『ロッカ・ローラ』の復活プロジェクトは始まった。ジューダス・プリーストは、『ブリティッシュ・スティール』や『復讐の叫び(Screaming For Vengeance)』など数々の傑作のプロデュースで知られるトム・アロムに託した。
トム・アロムは次のように述べている。
「マルチトラックによって音はかなり変わっている。あの時代のアルバムをゼロから完全にリミックスしたんだ。明確にしておくけれど、音楽的に何かを追加したり、音楽パートを再録音したわけじゃない。私たちが今持っているテクノロジー、つまり現代のツールを駆使してリミックスし、バランスを調整し、音響的にアップグレードし、よりパワフルなサウンドに仕上げたんだ」
【メンバーのコメント(現メンバー・旧メンバー含む)】
ロブ・ハルフォード:「ただただ感激だ…。プロジェクトにエキスパートが関与すれば、2度目のチャンスが得られる可能性があることを示しているからだ。そして『ロッカ・ローラ』から多くの要素が失われていたことを考えると、トム・アロムはここで私たちに2度目のチャンスを与えてくれたのだと思う。それに、50周年の記念すべき瞬間にそれが実現するというのも素敵だ。本当に素晴らしい気分だ」
グレン・ティプトン:「私たちにとってすべてが始まった場所であり、50年後にオリジナルの素晴らしいリミックスとリマスター版がリリースされる…。そしてバンドは今なお健在だ!」
イアン・ヒル:「コスト削減のため、1974年6月から7月にかけて数週間にわたって夜間のセッションで録音された『ロッカ・ローラ』には常に欠点があった! しかし地元のレコード店に行って、自分の憧れのアーティストたちのレコードが並ぶ棚に『ロッカ・ローラ』が置かれているのを見たときは、この上なく誇らしい気持ちだった。そして、『これから何が起こっても、それは変わらない!』とも思った。トム・アロムによるリミックスとリマスターが施されたことで、『ロッカ・ローラ』はようやく本当に誇れる作品となったんだ!」
K.K.ダウニング: 「やっとだ! これだよ、これ! ジューダス・プリーストのデビュー作が、思い描いたとおりに聴き、楽しむことができるんだ!」
01.ワン・フォー・ザ・ロードOne For The Road
02.ロッカ・ローラRocka Rolla
03.ウィンターWinter
04.ディープ・フリーズDeep Freeze
05.ウィンター・リトリートWinter Retreat
06.チーターCheater
07.ネヴァー・サティスファイドNever Satisfied
08.ラン・オブ・ザ・ミルRun Of The Mill
09.ダイイング・トゥ・ミート・ユーDying To Meet You
10.キャビア・アンド・メスCaviar And Meths
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