2022年の第64回グラミー賞ににて「最優秀メタル・パフォーマンス賞」を受賞、同年8月にはダウンロード・ジャパン2022でヘッドライナーを飾るなど、改めてプログレッシヴ・メタルの王者としての存在感を見せつけたドリーム・シアター。そんな彼らがライヴ、デモ、スタジオ・アウトテイクなどの秘蔵音源を公式ブートレグとして定期リリースしている“Lost Not Forgotten Archives”（＝忘るまじ喪失音源集）シリーズ。その第18弾は、インサイドアウト・ミュージック移籍第1弾として2019年２月に発売された14thアルバム『ディスタンス・オーヴァー・タイム』のデモ音源。ニューヨーク州モンティチェロにある人里離れたスタジオ「ヨンダーバーン」で録音された本作は、メンバー全員で寝食を共にしながらの合宿形式で完成させている。当時ジョン・ペトルーシ(G)は「自分たちのルーツに戻って、肉体的なアプローチから生まれる有機的でパワフルなアルバムを作ることを目指した。プレイ自体を心から楽しめる簡潔な音楽を作るためにこのような形で制作したんだ」と語っており、壮大なロック・オペラとなった2016年の前作『ジ・アストニッシング』から一転、コンパクトな楽曲でハードかつタイトなバンド・アンサンブルをストレートに堪能できる作品となった。初登場音源となる本デモは、それら楽曲の完成形に至る一歩手間のアレンジを収めたインストゥルメンタルで、実際に制作に取り掛かった順に収録されている。 【CD】【2023/2/8】