80年代から活躍する、ブリティッシュ・ハード・ロック・バンドFMによる通算13枚目となるスタジオ・アルバム。一時活動休止期間もあったが、既に30年を越える活動歴を持つベテランが作り上げた作品は正に至高の一枚。
本作も彼らが得意とする、ブルーズ・テイストを感じさながらも、メロディアスな古き良き伝統の英国ロック作品で、バンドの顔であるスティーヴ・オーヴァーランドの、甘くソウルフルなヴォーカルが光る作品。メロディック・ロック・ファンならば見逃せないアルバム。
スティーヴ・オーヴァーランドは近年FM以外でも大活躍みせており、最近では2021年末にリリースしたGROUNDBREAKERの『Soul To Soul』でもその美声を惜しげもなく披露。以前彼は自身の声について「自分の声については本当に幸運のたまものだと思っている。今までにレッスンの類を受けたことは無いし、自身の健康には気を使っているけど、日常的に（持病があって）薬に頼った生活をしているわけでも無いんだ。特に秘訣や秘密は無いんだよ。」とも語るほどの天性の才能を持っており、年齢を重ねるごとに深みを増す彼のヴォーカルは、メロディック・ロック界の至宝と言える。
【CD】【2022/3/23】
