Anatomy / Perform the Operation

型番 BLRC-00126
販売価格 3,300円(税300円)
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アナトミー / パフォーム・ジ・オペレーション

執刀、開始します。現役女医:ババロア率いる“医療系ヘヴィ・メタル・バンド”ANATOMYが、約1年を掛けて実力派メンバーを迎え入れた現体制で制作した、渾身の2ndアルバムにして初のフル・アルバム!

2016年、札幌の医学生であったVoのババロアがDTMで作成したデモを、元SABER TIGERのベーシスト:三瓶朋大へ持ち込み、三瓶による編曲とベース、音楽講師の三浦公紀によるギターで制作された1stシングル「解剖」を2017年4月に自主リリース。「現役女医による唯一無二の医療系メタル・バンド=Anatomy」として鮮烈なデビューを果たした。バンド名の由来は、ババロアが医学生時代に法医学の研究を行ない、解剖学の教科書に研究が掲載される等、解剖に縁のある学生時代を過ごしたことにあり、また同時に「"メタル"を解剖し、枠組みに捕われない新しい音楽にしたい」というコンポーザーとしての想いも込められている。
ババロアが同年4月から医師となったことに伴って、活動拠点を東京に移し、新たにサポート・メンバーを迎え、都内でライヴを行なっていたが、2019年に正式メンバーとしてDsの大祐、Bのhayatoが加入し、1stミニ・アルバム「Organize the Organs」をBlack-listed Recordsより2019年3月リリース。王道メロディック・スピード・メタルありバラードありの、ミニ・アルバムとはいえ十分に聴き応えのある作品で、医療系要素が散りばめられたウィットに富んだ歌詞は、現役女医であるババロアの人生を詰め込んだような世界観が表現されており、同作はリリース当時、HR/HM系CDショップのセールス・チャート上位を席巻した。リリース後には主催イヴェントや初の国内ツアー(東・名・阪・仙)を行なうなど精力的に活動を続け、同年末にはG:ユキが正式加入、現体制が整った。
バンドは2020年に入り、ニュー・アルバムの制作を開始、同年6月26日(金)に、Black-listed Recordsより、2ndアルバムにして初のフル・アルバム『Perform the Operation』をリリースする。本作のタイトルは「手術を行なう」の意。前作より実践的な世界へと踏み出した作品である。前作制作時は研修医だったババロアがほぼ全ての作詞/作曲を担当しており、医学の基礎を学びながらの制作であったが、今作は作曲をユキが、作詞をババロアが担当することで、よりメンバー内での役割が明確化され、繊細な作品に仕上ったと言える。またババロアが形成外科の専攻医となり、臨床により深く関わるようになったことで、これまでよりも「医療系バンド」としてのアイデンティティーを確立した歌詞となっている。外科医が手術を終えるとカルテに記載する「Operation was performed」という文言があるが、メスを握ってからその手を下ろすまでの外科医の気持ちになって聴いていただければ幸いである。

Trailer

【メンバー】
ババロア (Vo.)
ユキ (G.)
hayato (B.)
大祐(Ds.)

【収録曲】
01. Anatomy
02. お前の血を求める者がいる
03. 荒野の夜明け
04. レントゲン
05. 分岐
06. MD-PhD
07. Dysmorphophobia
08. 解剖台に一輪の花を
09. ヒスタミン・ブロッカー
10. RSTL
11. Soldier in Doctor Coat
12. Operation was performed

【Vo./リーダー:ババロアによる収録曲解説】
1. Anatomy
バンド名を背負った1曲です。私が外科医になって、まず上級医から言われたのは、「解剖は医学の基礎であり、解剖を知らなければオペはできない」ということでした。どこに何があるかわからないまま、闇雲にメスを入れることはできないため、とても納得しました。何事も相手を知ることが大切です。見えない、だから知りたい。そんな気持ちでダヴィンチは人体解剖を研究したのでしょう。貴方を解剖したい。それは貴方のことを知りたいからなのです。ちなみに形成外科医にはペルンコフ解剖学がおすすめらしいですよ。

2. お前の血を求める者がいる。
お前の赤き血を求める者がいます。その腕を差し出してくれ。そして献血してください。特にRh-など珍しい血液型は不足しています。命を救えるのは医師や医療従事者のみではありません。出来ることはたくさんあります。もちろん無理のない範囲で。小さなことでも、たくさんの人の協力で世界は変わります。最初の超ハイトーンなど、挑戦が詰まっている曲です。

3. 荒野の夜明け
新型コロナの時代に生まれた曲です。眼に見えないウイルスによる脅威、緊急事態宣言も出され、世の中まで変わってしまい、混乱してしまうのもわかる。誰かのせいにしたいのもわかる。けれど今戦うべきなのは隣人ではありません。今こそ手洗い、うがいをしましょう。必ず訪れる荒野の夜明けを共に見よう。

4. レントゲン
「息を吸って、そこで止めて」…誰もが聞いたことのある言葉ではないでしょうか。真夜中の救急外来でたくさん肺炎と骨折を診断したことを思い出します。聴診所見、バイタル所見、採血、画像データのアセスメントはもちろん重要ですが、上級医へのコンサルトで最も大切なのは「お忙しい所すみません」で始めることです。

5. 分岐
「医師になるか、アーティストになるか?」…その分岐点に立ち、私は二足のわらじを選びました。その決断には「どちらも精一杯やる」という覚悟が必要でした。人体において血管は枝のように分岐していきます。1つの枝が狭窄したり、閉塞したりすると、その血管が栄養している組織は死んでしまいます。私はどちらの未来にも死んでほしくなかったので、2つの枝を生かすことを選びました。クランケ(ライヴにいらっしゃるお客様)の皆さんと歌うサビの部分が大好きです。

6. MD-PhD
Aメロでは、医学の歴史を歌っています。ペニシリンが発見されたのは有名ですね。医学は臨床だけではありません。医学研究には大きな未来があります。自分のモチベーションを上げる意味も込めて作詞をしました。昔お世話になった教授に、なぜ研究へ進まれだのか訊ねたところ、「目の前にいる1人を救うのも大切な仕事だけど、研究は目の前にいない世界中の人を救えるから」と言っていたのを思い出します。

7. Dysmorphophobia
醜形恐怖症です。自分の顔が醜いように思えて、常に確認しないと不安で仕方ない。人は「醜くはない」というけれど、その言葉を信じられたらどんなにいいだろう。普通じゃないのは分かっているけれど、まだ完璧じゃないと、美しさだけに固執する。そんな苦しみを歌っています。

8. 解剖台に一輪の花を
法医学の司法解剖は、まずご遺体に黙祷を捧げることから始まります。解剖室では、孤独に亡くなった方にたくさん出会いました。「この人も生前、誰かの家族であり、友であったのだろう」と思いを馳せ、そして私は孤独なご遺体にどこか自分を重ねていたのでした。誰にも看取られず、静かに幕を下ろした人生。私が彼らと出会ったのは解剖台でしたが、せめて最後だけは、一輪の花を手向けたいと思いました。

9. ヒスタミン・ブロッカー
春は出会いと別れの季節です。そして花粉の季節です。世界が涙で滲むのは、別れの涙か、それとも花粉症か。とにかく早く効いてよ、ヒスタミン・ブロッカー。君に別れを告げるとき、綺麗な自分でいたいから。私は去年「花粉症レーザー治療」というものを行なっていました。そういうものもあります。

10. RSTL
RSTLとはRelaxed Skin Tension Lineで、皮膚における緊張の方向を表すラインです。腫瘍切除などの際は、そのラインにそって皮膚を切開することで傷痕が目立ちにくくなります。曲中の「メス! セッシ! Z! RSTL!」はぜひ一緒にコールして欲しいです。そして形成外科医になってから私が最も多く発している言葉をここで。「整形じゃなくて、形成です」。

11. Soldier in Doctor Coat
小児科病棟にいると、本当に一生懸命病気と戦って頑張っている子供たちに出会います。ここにいる子供たちみんな、自分が幼い頃に入院していたことなんて忘れて、元気に外で遊べる日が来ますように。そう思いました。彼らが病院の外の楽しい世界を見つけるまで、白衣を着た私たちは彼らと共に戦うソルジャーであるという意味を込めました。

12. Operation was performed
それは朝と夜のように。それは生と死のように。それは終わりなのかもしれない。それは始まりなのかもしれない。人生は病院で始まり病院にて終える。輪廻転生のようにそれが受け継がれていく。アルバムの1曲目"Anatomy"のフレーズをアコースティック・ギター1本で弾くことで表現してみたいと思いました。ぜひまた1曲目に戻って聴いてみてほしいです。

【CD】【Black-Listed Records】【JapaneseArtists】【2020/06/26】

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